厚生労働省は、8月に2004年度の「国民医療費」が史上最高の32兆円余りに達したと発表しました。いかにも、医療費が増大し、日本の財政を圧迫しているような印象を与えています。
しかし、国民総生産に対する医療費の割合が、先進7ヵ国の中で最下位になった事は全く知らされていません。これは医療にかけるお金が、先進国の中で一番安いと言う事です。しかし、小泉政権がこの数年間に行った、健康保険本人の3割負担化、高齢患者の1割負担化、また一定以上所得者の2割負担化などにより、医療費の中に占める患者負担は劇的に増加し、先進国の中で最高になりました。
つまり小泉政権の医療改革により、日本は主要国のうちで国が医療にかけるお金は最低だが、個人が負担するお金は世界一、というゆがんだ医療制度を持つ国になってしまったということです。今回の改革でさらに個人の、特に高齢者の負担が増えます。この改革はポスターなどで各診療所でお知らせしています。どうぞご注意下さい。
藤井寺市医師会は、大阪府医師会と共に患者さん本位、国民、弱者本位の医療制度を目指して活動していきます。どうぞご理解、ご協力をお願いします。
白 江 医 院 白江 淳郎 |