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2006/10/16 南河内北部小児救急体制について 

 先日南河内地区(藤井寺、松原、羽曳野、河内長野、富田林、大阪狭山)の医療についての集まりが富田林保健所で開かれました。これには、各医師会の代表,各自治体の医療の担当者、各保健所の代表が出席し、特に救急医療を中心に話が進みました。
 南河内の南地区(富田林、河内長野、千早赤阪)の小児夜間救急は、受け入れる患者さんをその地区の方のみに限定して行われ、成果を挙げています。一方北地区は市立松原病院が救急の患者さんを全て受け入れる、という運営形態で行い、小児科医師が疲弊し欠勤した結果、一部の時間は患者さんを受け付けられない、という事態になっています。藤井寺市医師会も市立松原病院に週2日、準夜の時間に会員の小児科医のドクターを派遣し、救急体制のサポートをさせてもらっています。
 しかし現に市立松原病院を受診される患者数を見ると、1位は松原市、2位は大阪市平野区、3位は堺市、4位は羽曳野市、5位が藤井寺市と言う事になっています。1位の松原市は当然としても、2位、3位は圏外からの患者さんです。皆さんご承知のように堺市は小児救急体制が崩壊し、一部の患者さんが岸和田の方に流れ、岸和田もそのあおりで小児救急体制が崩壊しかけていると言う現実です。そこで南河内北地区の小児救急体制を維持する為には、南地区が行い、ある程度の効果を挙げているクローズドシステムをとらざるを得ないのではないかと考えます。つまり藤井寺、羽曳野、松原の住民の方だけを対象として小児救急体制を運営するというシステムです。医師は診療を求めている方を拒否できません。これは医師法にも明記されていますし、当然のことです。しかし現在のシステムを続けている限り、北地区の小児救急が破綻する事は時間の問題です。また、北地区の患者さんの為と考えて、当医師会会員に夕方から深夜まで出張してもらっているわけですが、それが大阪市や、堺市といった他の地域の患者さんの治療に忙殺されるのはどうも納得できません。藤井寺市医師会は、やや乱暴に聞こえるかもしれませんが、南河内北地区の小児救急を存続させる為に、この、クローズドシステムを主張したいと思っています。

白 江 医 院 白江 淳郎


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