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2006/10/24 高齢者のインフルエンザワクチン接種について 

 藤井寺市では先日より高齢者のインフルエンザ予防接種が開始されました。
 インフルエンザは、高熱が出、全身倦怠、関節痛が数日から一週間にわたって続く病気ですが、高齢者にはこれが引き金になり、肺炎、気管支炎を引き起こして、命にかかわる状態になることもあります。
 先日オランダから興味ある研究の発表がありました。1996〜2002年に実施されたこの研究は毎年予防接種をしているグループと、予防接種をしていないグループで、肺炎、気管支炎を発生する率が、33%も違うというものです。予防接種をした人でもインフルエンザに罹ることは有るのですが、余病を発症するリスクをかなり減らす事が出来そうです。
 またアメリカでは、肺炎のリスクを減らす為に、インフルエンザの予防接種だけでなく、肺炎双球菌に対するワクチン接種が勧められています。このワクチンは5年間有効で日本でも接種可能ですが、接種は一回のみと制限されています。
 子供たちへのワクチン接種は現在の所、以前のように学校での集団接種は行われていません。しかしこれを中止して以来、学童のインフルエンザ感染が増加し、高齢者の死亡が増加し、乳幼児のインフルエンザ脳症が増加した、という報告があります。
 いずれにせよ、高齢者の方はできる限り接種される事をお勧めします。

白 江 医 院 白江 淳郎


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