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2007/02/23 藤井寺、羽曳野症例検討会が開かれました

 2月17日に藤井寺、羽曳野症例検討会が開かれました。両市の医療機関から興味ある症例を提示し、参加者で検討を加えようと言う会ですが、6例の発表がありました

 劇症T型糖尿病と言う病気があります。体の中で血糖値を下げるインスリンと言うホルモンが膵臓から出るのですが、このホルモンを作る細胞が何らかの原因で破壊され、糖尿病が起こります。生まれつきこの細胞が少ない人も居られるのですが、風邪などのウイルス性の病気が原因になって、この病気が起こることもあります。風邪等の症状があった後、吐き気や、強度の体のだるさが起こった場合、この病気も考えておかなければなりません。あまり神経質になることはありませんが、忘れてはならない病気で、興味ある話でした。ちなみに多くの大人がかかる糖尿病はU型で、これは入ってくるカロリーに、インスリンの分泌量が不足して起こる病気です。この病気では食事量と、運動に対する注意が必要です。

 その他に、アメーバー赤痢が原因となって起こると思われる、感染経路不明の肝臓の膿瘍の症例、リザベンというアレルギー性鼻炎や、蕁麻疹の治療に使う薬による出血性膀胱炎の症例、PET/CT検診で発見された肺がんの症例、在宅医療活動を積極的に行っている医療機関からの、過去10年間に亘る活動の報告、ある診療所で起こった、医療トラブルに関しての発表などが行われました。

 PETと言う検査は、小さな悪性腫瘍でも見つかる、と言うように思われていますが、保険治療で使用するには、他の検査でどうしても発見されない場合の補助手段、と定義されています。現在の所、悪いものがあれば見つけておこうと言った目的で、スクリーニングの為だけで検査を受ける事は、保険上みとめられていません。希望をされている方は、どうぞご注意下さい。

 在宅医療で、ガン末期の治療を受けた患者さんの発表がありましたが、残された時間を有意義に使う為には、適切な告知が必要だと思いました。告知を受けるのは若い人ほど多いようで、残された時間をより有効に、有意義に使いたいと言うニーズがあるためだと思われます。病院に入院を続け、プライバシーもあまり無く、そう好きな物も食べられないようならば、例え短時間でも自宅で過ごす方がどんなに喜ばしい事かと思われます。

 白 江 医 院 白江 淳郎


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