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貧血にご注意 

貧血とは簡単にいえば 血液中に含まれる赤血球の量が少なくなった状態です。
赤血球は酸素を身体中に運ぶ働きをしているので 赤血球が少なくなると全身が酸欠状態になり色々な症状が出現します。 よくあるのが 動悸、息切れ、めまい、倦怠感などです。立ちくらみの場合は貧血よりも起立性低血圧のことが多いようです。
貧血の診断は血液検査で容易につきますが 貧血になる原因は色々あり それを突き止めるためには骨髄内の血液を採取する骨髄穿刺検査などが行なわれます。
赤血球は たんぱく質、鉄、ビタミンなどを部品として骨髄で造られます。つまり、骨髄は赤血球を生産する工場で 骨髄内の血液を顕微鏡で観察することによりどのような異常があるかが分かります。

貧血になる原因は

1.赤血球を造るのに必要な部品が不足した場合(鉄欠乏性貧血、ビタミンB12欠乏性貧血など)
2.赤血球を製造する工場(骨髄)に不具合がある場合(再生不良性貧血、白血病など)
3.製造された赤血球が短時間で壊される場合(溶血性貧血など)
4.赤血球が血管外へ漏れ出ている場合(出血、消化管出血、過多月経など)

などがあり その成因を診断するために複数の検査を行い、適切に治療をする必要があります。
上記の貧血の中で最も頻度が高いのは鉄欠乏性貧血です。血液検査でヘモグロビン濃度の低下、平均赤血球容積の低下、血清鉄および血清フェリチンの減少などより診断されますが、さらに鉄欠乏の原因を検索しなければなりません。原因はさまざまですが 成人男性、閉経後女性では消化管の悪性腫瘍の可能性も考えなくてはなりません。 便潜血反応、消化管透視、内視鏡検査などを行ないます。また、女性の場合は婦人科的検査も必要でしょう。
市民健康診断などで貧血を指摘されたときは放置せずに詳しい検査を受けましょう。

岸 田 医 院  岸田卓也


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