医師会について 医療機関検索 救急・休日診療 検診・予防接種 情報発信 リンク
HOME > 情報発信 .> 医療まめ知識 > インフルエンザの治療について
インフルエンザの治療について 

 藤井寺市医師会員の診療所で、インフルエンザの患者さんが見つかりました。いよいよインフルエンザの季節になって来ました。今年は気温も低くなく、雨も時々降ったのでインフルエンザ発生の報告が例年より遅くなったようです。

 インフルエンザは、突然の発熱、全身倦怠で発症する病気です。咳、のど痛などの症状を伴う事があります。朝元気で学校へ行ったお子さんが、昼ごろに学校からの連絡で40℃近い熱があり元気がないと言った状態、と言えば分かりやすいでしょうか。診断はこの様な症状からでも出来ますが、診療所で鼻、のどにインフルエンザウイールスがいるかどうかの検査をしてもらう事で、より確実になります。

 インフルエンザの診断がつけば、発熱後2日以内に飲み出せばかなり治療効果のある、タミフル等のお薬があるので、もし疑わしければ、何日も様子を見ずに早めに医師の診察を受けてください。タミフルは以前、インフルエンザによる異常行動と関係があるような報道がありました。しかし最近はその因果関係は否定的です。最近の調査では、タミフル服用後の異常行動の出現率は11.9%、一方服用なしでは10.6%と有意差は認められませんでした。この様に有意差は無かったものの、異常行動の発生は発熱初日に多かった為、発熱後1日〜2日は患者さんを一人にしない事が、異常行動に伴うリスクを回避する良い方法だと考えられています。

 インフルエンザ予防の一番はやはりワクチン接種でしょう。効果が出るのは接種後2週間頃からですが、今からでも決して遅くはありません。未接種の方は早くお済ませ下さい。次に加湿が大切です。湿度が60%を超えれば、インフルエンザウイルスの活動はかなり低下すると言われています。簡単で一番効率的な加湿方法はマスクの着用です。自分の吐いた息の温度と湿度を又吸い込み、のどを健全な状態に保ってくれます。インフルエンザなどのウイルスの進入はよほど特殊なマスクでないと防げませんが、のどをいい状態に保っておくと言う意味で、普通のガーゼのマスクで結構ですので、お勧めします。その他疲れを残さない、人ごみを避ける、頻繁にうがいをする、などの注意は言うまでもありません。

 例年インフルエンザは1月の下旬から2月がピークです。予防接種を受けているからと安心せず、十分に注意してこの季節を乗り切ってください。

白江医院 白江 淳郎


 Copyright (C) 2006 Fujiidera Medical Association. All Rights Reserved.