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文庫本4冊の長編です。この筆者特有の切れのある場面展開で、一気に読んでしまいます。
パキスタンの核兵器を使いテロを行おうとするイスラム原理主義、ソ連の民族主義者、アメリカ国内では、テロに対する強硬派と、一見リベラルな人達やCIA,、FBIのドロドロとした権力争い、それらのものが複雑に絡み合って話は展開していきます。
この本を読んでいくと、現在グアンタナモ基地で行われているイスラムの捕虜尋問が正当なもののように思えてしまいます。決して許されるものではないのに、本の力と言うのは恐ろしいものだと思いますが、多くのアメリカ人は、当然のことと考えているのでしょう。
こんな国と同盟関係を結び、憲法を改悪し、国防軍を作り、集団的自衛権を行使すれば
私達の国がどのようになるか、簡単に想像できます。何故あのような人物達が、首相、副首相になって大きな顔をしているのでしょうか。 |